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『新規事業から描き始める成長戦略』第6回

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文責:ジェムコ日本経営 成長戦略コンサルティング事業部 事業部長 森岡 琢 

第6回:「事業中計の策定」

前回までで新規事業立ち上げの大まかなシナリオを説明しました。
今回は新規事業の事業中計について解説します。

今やほとんどの企業で中期経営計画(全社中計)を策定します。
また複数事業を持つ企業では全社中計をブレイクダウンするかたちで事業単位毎の中計、
すなわち事業中計を策定します。

新規事業も「事業」と名が付いている通り、新規事業の事業中計をたてることになります。
事業中計という名前はついていなくとも、新規事業を立ち上げる際の経営陣に対するプレゼンの中に組み込まれているはずです。

新規事業における事業中計の検討項目(構成項目)も、基本的には以下の通り既存事業の事業中計と同じです。

①ビジョン(定性ビジョン:目指す姿、定量ビジョン:数値目標)
②基本戦略
③競争戦略(差別化戦略)
④機能別戦略
⑤リソース戦略
⑥アクションプラン
⑦概略損益計画

新規事業を構想する過程で上記の項目はいたるところで検討されてきているため、まとめあげる労力はそれほどかかりません。(実際の新規事業構想のプロジェクトの現場では、仮にプロジェクト期間が9ヶ月間とすると、最後の1ヶ月くらいで一気にまとめあげます)

しかし、既存事業の事業中計では通常含まれていない項目を、新規事業の場合は組み入れなければなりません。

それは「撤退戦略」です。え、新規事業の計画なのに撤退戦略を入れるの?と思われるかもしれません。これからスタートするのにそんなネガティブなことは考えるべきではない、と思われるかもしれません。

しかし撤退戦略を検討しないことが将来的な落とし穴になるのです。多くの企業で、立ち上げから5年、6年経っているのに、いつまでも新規扱いされている事業が存在します。もうすぐ、いつか芽が出るはずと信じ、いつまでたってもブレイクすることがない事業があります。エース級を投入し続けているため、リソースの無駄使いにもなります。

新規事業の事業中計を策定する際は、毎年明確な定量基準を設け、
・(積極的な)追加投資
・現状のままGO
・(消極的な)追加投資=テコ入れ
・縮小検討
・撤退検討

というような検証ができるようにしたほうがよいでしょう。

今回は以上です。
今回は「撤退」という前向きではない話をしてしまいましたが、次回(最終回)は
新規事業をスケールさせるためのポイントについて解説したいと思います。
                 

 

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