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教師あり学習-教師なし学習-強化学習(2)

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文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 丸川隆文

 

 前回は機械学習における学習プロセスとして、教師あり学習、教師なし学習、強化学習という3つの考え方について触れ、その中で「教師あり学習」をご紹介しました。今回は「教師なし学習」についてご紹介していきます。

「教師あり学習」が、正解がある情報をベースとしてモデルを作成するのに対して、「教師なし学習」については、正解とみなす要素がないデータ群から、何らかの特徴や関係性を見出しモデル化する方法となります。最近では、すっかり見聞きすることが少なくなった「データマイニング」手法が活用される領域となります。オーソドックスな統計手法でいうと、「クラスタリング」や「主成分分析」といったものが適用されます。ここで、居酒屋でのメニューの売上分析を行なっている場合を想定してみましょう。定番メニューである枝豆、冷奴、メインどころの各種魚料理、肉料理類、ご飯もの、デザート、もちろん各種酒類といった感じでしょうか。お客さんの会計毎に、注文されたメニューを分析すると、日本酒と烏賊塩辛が同時に良く注文される、酒量と関係なく枝豆は良く出るといった特徴や関係性が見出されます。こういった手探り状態から、何らかの特徴、関係性を見出していくことが「教師なし学習」です。

 

ここで得られた関係性をもとに、更にその関係性に何が影響しているのかといったことを「教師あり学習」で因子分析を行なっていき、効果的な販促等に用いていきます。この分野での有名な話として、ホームセンターにて缶ビールとおむつの売行きに相関があり、その要因を調査分析したところ、奥さんからおむつの買い物を頼まれた若いパパが、ついでに缶ビールを買っているということが売上データから判り、その結果をもとにおむつ売り場の近くに缶ビールを置くようにして、缶ビールの「ついで買い」で売上を伸ばしたという事例があります。おむつと缶ビール売上の間に相関があるからといって、缶ビール売り場の近くにおむつを置いても、おむつの「ついで買い」を誘発することは期待出来ず、相関分析に留まらず、その先の因子分析等が重要となってくることが判ります。

さて、今の世の中、クレジットカードでの支払や各種ポイントカードの利用が当り前となっています。上記では居酒屋でのメニュー別売上げ分析という形で話を進めましたが、ここに個人情報もリンクさせることが技術的には可能となってきています。酒 類や食品に関する趣向や摂取量といった情報を連係させることにより、その人が注文しそうなメニューや、はたまた病気リスク等も勝手に診断されるような世の中になっているんでしょうね。更に言えば、いたるところ監視カメラが設置され、画像認識技術も向上しているので、カードを出す前から個人が特定され、注文する前から料理の仕込が開始されるなどということもあり得る世の中だと思います。これから年末に向けて飲み会も増えることかと思いますが、飲み過ぎて羽目を外し、居酒屋グループのブラックリストに載ることだけは避けたいですね。 

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