生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第105回 台車化】
文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊
皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第105回 台車化」についてです。
目次
運搬が大きな作業工数になることも
重い大きな製品を製造している工場では、運搬が非常に大きな作業工数となっているところがあります。天井クレーンなどを使用すると実に効率が悪い。動きが遅い、待ち時間が発生する、資格を持った特定の人だけが扱える、他で使っていると使えないなど、ロスが非常に大きくなります。
台車化とは?
このように、天井クレーンは便利なようで不便であるので、私は支援先の工場では台車化を薦めています。製品を台車に載せて台車の上で加工するのです。もちろん製品特性や工程によってはそれが不可能な場合もあります。しかし、台車化が可能な場合には積極的にすすめていただきたいのです。
台車化のメリット①簡単に動かすことができる
レーンのように操作する必要がないので、動かしやすい。巨大な製品や極端に重い製品は別ですが、動きの鈍い大型製品は動かしやすくなることで、ロスが少なくなってきます。
台車化のメリット②加工しないときに寄せることができる
1度置くとなかなか動かすことのできない製品は、加工していない停滞期間中も大きな面積を占めてしまいます。これが動かせれば、必要ないときには工場の隅に寄せておくこともできます。
台車化のメリット③置く位置でステータスが分かる
加工順に置けば、いくつ停滞しているかがわかります。さらに製品に加工日時や時間が明示されていれば遅れ進みがはっきりします。
台車化のメリット④保留の場合にもラインからはずすことができる
製品に何らかの理由でストップがかかることがあります。その場合大きいものはそこにデンと止まったままになりがちですが、台車化することでオフラインすることができ、保留品置場に移動することができます。
台車化のメリット⑤台車の数で数量コントロールできる
現場に投入されている台車の数量が製品の仕掛り量となり一目瞭然です。その数量をコントロールすることで在庫の増大を防ぐことができます。
台車化は搬送だけではない
台車化は製品の搬送だけではありません。重い金型や冶工具も、台車化して運んだり準備することで、切り替え段取りを効率化することも可能です。このように、台車を活用し、管理ツールとしても利用して、効率生産を目指していただきたいものです。




