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Case

導入事例

社内に一体感を生みつつ個人の能力をアップ

大きな変化を生み出すために必要だった「一体感」
自分も“ラク”に変われる働き方改革

クラレ鶴海事業所様

Contents 01

事例の概要

活性炭の生産を担っているクラレ鶴海事業所。事業活動は他事業所などと比べると独自色が強く、個人の能力や技術に頼る部分が多いため、メンバー一人ひとりの力はとても高い一方で個人店主が集まったような状況になりがちだったのだとか。そのような状況から、社内に一体感を生みつつさらなる個人の能力がアップするための働き方改革を、ジェムコ日本経営(以下、ジェムコ)と行うことに。どのような働き方改革が行われたのか、事業所長の安藤義幸氏と、総務部部長の福原敬二氏に話を聞きました。

事業所長の安藤義幸氏(写真右)、総務部部長の福原敬二氏(同左)

Contents 02

個々の能力アップとその目標達成のために
組織を動かすことが課題に

「私たちには大きく2つの課題がありました。一つは、一人ひとりが自分の殻をつき破って、能力アップしていくこと。もう一つは、目標達成のために組織を動かすこと。個人ができる範囲には限りがありますから、大きな変化、改善のためには組織を動かすことが重要になります」と安藤氏。


そのように考えていた時に、ジェムコと働き方改革について話をする機会があったのだとか。「コンサルタントの大西さんは『事業所の業務の価値を上げたい。それは、時間の価値を上げることにもつながります。達成するには、個々の力だけではなく、様々な人たちと関わりあいを持ちながら業務を行う必要があるので、組織の力もつきます』と力強く言ってくれていました。その言葉が、私が思っている事業所の問題点を改善するのに合致していると考え、ジェムコさんにコンサルティングをお願いすることにしました。その際、参加メンバーだけではなく、その上司もプロジェクトに同席させていただくようお願いしました」(安藤氏)。目標を達成はもちろん、組織として一体感を生み出すことを目標に、これからのリーダーとなりうる若手のメンバー8名に対するコンサルティングがスタートしました。

事業所長の安藤義幸氏

Contents 03

“自分たちが楽になる働き方改革”を目指し
「ラクスルチェンジ」

「コンサルティングは、参加メンバーそれぞれ1カ月に1回90分の個別面談を一年間行いました。『働き方改革』というと堅苦しく、重荷に感じてしまう人がいたので、『プロジェクトに名前を付けよう』と大西さんからご提案をいただきました」と福原氏。


初回の打ち合わせの時に参加メンバーから出てきた、「働き方を変えたい」「せっかくなら楽に」という声を反映し、“自分たちが楽になる働き方改革”を目指し、「ラクスルチェンジ」というプロジェクト名に決定。「業務の効率化」と「業務・時間の価値向上」を念頭に、自分たちの仕事で今一番問題になっていることや悩んでいる業務をいかに“ラクスルチェンジ”できるかを考えていきました。当初は、参加メンバーのテーマはそれぞれ異なるものになっており、個々の進度もかなり異なっていたと福原氏は言います。

総務部部長の福原敬二氏

Contents 04

成長の度合いを確認しながらのコンサルティング
「フィードフォワード」と「傾聴」の精神で成長

毎月の個別面談は参加メンバーとコンサルタント・大西とで進めていき、面談終了後、上司のみなさんには大西から内容をフィードバックする、という形で進めることに。


最初の数カ月は、それぞれの問題点や課題を浮き彫りにし、今後の方針を立てていきました。「それを一度中間報告として “見える化”し、この後取り組むべき具体的な課題にしていきました。大西さんは面談以外にも、相談事などは参加メンバーと直接メールなどでやり取りしてくれており、それについても上司も常に確認できる状態にありました。進捗度合や成長していく姿など、毎月の変化を確認しながら進めていくことができました」(安藤氏)。また、その指導方法も参考になる部分が多かったのだとか。


安藤氏は、「我々の指導は、フィードバック方式が多くなりがちです。これまでの活動を分析し、課題や問題点などを明確にし、修正していく。その中で『こういうやり方があるよね』『こういう問題があるよね』と正論を言われても、指摘や批判をされているように感じてしまいがちです。大西さんからは、『一体感を出すためには、フィードフォワード方式のほうがいい』とご提案をいただきました」と言います。


フィードフォワードは、「将来何をしたいのか?」「そのために何をするのか?」、解決策に焦点を当てた、未来を見据えたアドバイスを重視しているので、前向きな姿勢・自主性の育成に効果的。メンバーの立場から見たときも、「寄り添ってもらえている」と感じてもらえていたようです。


「もう一つ、大西さんが素晴らしいと思ったのが「傾聴」の姿勢。みんなが信頼して、悩みをどんどんぶつけていくことができました。また、問題解決においても直接的な答えを出すというよりは方向性を与えてもらうことで自ら考える力もつき、自分が進む道に対して迷いがなくなってきていました」(安藤氏)。

Contents 05

学んだことが“血や肉”に
グループで物事を推進していく力がついた

安藤氏も福原氏も、途中から参加メンバーの目つきが変わってくるのを感じていたようです。そんな中で特に変化を感じたのは「他者を巻き込み、グループで物事を推進していく力がついたこと」。これまで問題解決というと個人で完結しがちになっていたのだとか。


「例えば、研究開発の部署の場合、効率化や目標設定が難しい部分があります。そのような事情もありプロジェクトの当初、テーマをどう取り上げたらいいのかと右往左往していたようです。しかし、大西さんとの話の中で自分の目標、やるべきことが明確に。そうなると、広い範囲で物事を見ながら、どういう優先順位で誰を巻き込んでやっていかないといけないかということが次々と見えてきたようです。全員に共通することですが、率先して自ら働きかけ、自ら動くことが多くなりました。教えていただいたことが“血や肉”となってきているように感じます」(安藤氏)。

Contents 06

プロジェクト参加メンバーはどのように変化したのか
~参加メンバーの声から~

今回のプロジェクトを通じて、どのような変化があったのか。参加メンバーの声を紹介します。

【電池材料生産部・田子慎也氏】

私の部署では、現行品の拡販が課題であり、コストおよび性能の両面から市場へのアプローチを進めています。グループ間で協力して進めているのですが、その中でどの工程を活用して、いかに早く・安く商品を作っていくかということは、非常に計画性や理論性が求められます。


今回のプロジェクトでは、大西さんからは「グループリーダーになった気持ちで、より高い意識をもって理論を構築していきましょう」と言われました。おかげで、普段の考えから一歩前進して、常に「経営陣に提案するにはどうしたらいいか」という気持ちで業務に取り組むようになりました。


また、大西さんからは客観的にアドバイスをいただけたこともよかったと思っています。様々な問題に対して、そのものズバリの答えが出てくるわけはありません。いろいろと質問を投げかけていただき、それに答えていく中で、自分の中にある“答え”を引き出していただいている感じでした。


また今回のプロジェクトで「自分なりの判断基準」を持つことの重要性を感じました。外部と連携してやっていくとなると、自分なりの判断基準というのはさらに大事になってくると思います。お客様へのスピーディーな対応も可能になりますし、課題に挙げている現行品の拡販にもつながっていくのではないかと思っています。

【化工機製作グループ 東山哲也氏】

私は装置製作部門の工程管理業務を行っていますが、担当が一人のため独自の方法にて管理を行っていました。


これまでの方法を振り返ってみると、最終結果は書面で残っていても、各プロセスについての記録が無く、私の記憶だけに頼る部分も多くありました。


そのため、業務のピーク時にはミスの発生が考えられたため、工程管理方法について“ラクスルチェンジ”を行うことにしました。


大西さんとの面談では、これまでのやり方に対して、このように考えてみたらどうですかといったご意見をいただき、そこで初めて改善の必要性に気づかされることも多くありました。


毎回の面談にも非常に前向きに取り組め、業務的なアドバイスだけでなく、理論的なアプローチの仕方についても学ばせていただきました。


アドバイスのお陰もあり、改善については業務負荷が増えないことを念頭に各プロセスの押さえるべきポイントを中心に記録を残していける仕組みを構築することができました。今後は構築した手法を部署内の他のチームにも展開することを考えていますが、チームごとに業務の内容が違いそれぞれに適した手法もあるため、そのままでは上手く展開できない可能性もあります。


他のチームの業務を理解し、さまざまな観点から検討を行い、上司も巻き込んで取り組んでいきたいと考えています。

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