自家発電を担当する動力部門は、とにかく安定供給が最優先で、改善の手が入りにくい不可侵領域。ところが、タービンやボイラーの稼働には膨大な電力を要しており、大きなコスト削減余地が残されています。加えて、東日本大震災後の燃料価格高騰に伴い、聖域であった動力部門もコスト削減に迫られる時がきています。
出資企業から燃焼転換と同時にコスト削減を迫られた鹿島南共同発電は、設備投資ゼロで1年間で７億円のエネルギーコスト削減に成功、設備投資を伴う翌年以降の取り組みでさらに年間６億円のコスト削減を実現しました。

今回は、このダイナミックな省エネプロジェクトを指揮した鹿島南共同発電の小窪所長と、実際にプロジェクト活動を懸命に実行した同所の中堅技術者、林主任をお迎えし、省エネプロジェクトの実際についてお話しいただくエネルギーコスト削減サロンを開催します。
このサロンでは、司会者がプロジェクトの背景、悲喜こもごもの苦労話、具体的にどのように成果を上げたか、などを質問形式で小窪所長や、林主任、本プロジェクトを担当したコンサルタント鈴木隆久に聞きながら進めてまいります。少人数で行う内容ですので、質問がしやすく、参加者同士の交流も図れる企画になっています。エネルギーコスト削減に課題がある、また、そもそもコスト削減のネタを探しているといった企業の方、ぜひお越し頂けますようお願いいたします。

＜議論の流れ＞　以下をベースに広く深く話を進めます鹿島南共同発電株式会社　小窪和則所長、林徹男主任
（株）ジェムコ日本経営　コンサルタント　鈴木隆久（プロジェクト担当コンサルタント）

■７億円エネルギーコスト削減にふみきった背景

－重油からガスに燃料転換工事をしている最中、震災によるエネルギーコスト高騰
－一方、燃料転換工事に成功し発電所員の士気が高い状態　等

■驚愕のエネルギーコスト削減目標

－目標は高い方がよいと掲げられた「１５％削減！」。プロジェクトﾒﾝﾊﾞｰは頭を抱えた
－現状の運転方法を当たり前と見るな！コスト削減対象は全ての領域　等

■プロジェクトマネジメント悲喜こもごも

－目標達成をやりきる意思決めとプロジェクト関係者との接し方悲喜こもごも（小窪所長）
－プロジェクトメンバーの巻き込み、難航時の頑張り、悲喜こもごも（林主査）
－コンサルタント目線でみたプロジェクト推進上の苦労点、打開策（JEMCO鈴木隆久）

■徹底的な現状把握と聖域なき実行！エネルギーロスを見つけまくる

－数百か所の管理損失に着目せよ！
－現場を知り尽くしたベテランも協力し、若手が２５３の省エネアイディアを出せた

■プロジェクトで活躍した方法論やツールたち

－プロセス分析シート　－気づきシート　－徹底的なぜなぜ分析100本ノック　等

■固定概念を払しょく

－できない理由を考えるよりできる方向を探すことの重要さが分かった
－若手の実力、ベテランが支える技術力が協働し組織力が強まった　等

■効果と今後の展開