生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第68回 梱包の改善-4】
文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊
皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第68回 梱包の改善-4」についてです。
在庫が多すぎる工場
ある工場での話です。
倉庫を視察すると、山のように製品が積み重ねられています。在庫が多すぎるということは、すぐ分かりました。
しかもよく見ると、積み重ねられている下のダンボールは一部潰れていたり、破けているのです。製品の重量で徐々に下のダンボールに荷重がかかり、変形し、最後はダンボールが破けて崩壊してしまっているのです。製品は簡単に潰れるものではないので問題はありませんが、出荷するときにはまた梱包しなおさなければならないので、大きなロスが発生します。
疑問1:在庫として保管するのに何故段ボールの箱に入れているのか
ここでの疑問は2つ。
1つは、在庫として保管するのに何故段ボールの箱に入れているのか。出来上がった製品はすぐには出荷しません。かなりの在庫品が眠っています。当然ダンボール箱の劣化は考えられるはずです。出荷の直前に梱包することでこのようロスは避けることができるはずです。
疑問2:バラの注文が来たときどのように対応しているのか
2つめは、箱に決まった数量の製品を入れているのですが、バラの注文が来たときどのように対応しているのかということ。この製品は必ずしも決まった数量で使用されるものではありません。代理店や卸はまとめて注文するにしても、エンドユーザーからの注文は細かいはずです。それへの対応方法は結局一度ダンボール梱包したものを再び開けて取り出し、新たに梱包するというやり方でした。そうすると最初にダンボールに梱包する作業がムダになります。
仮容器に入れて在庫する方式にしてロスをなくす
ここでは、製品が完成してもすぐ梱包せずに、仮容器に入れて在庫する方式に切り替えました。出荷のときにダンボール箱に梱包するのです。これで2回梱包のロスと段ボールのロスを削減できました。さらに製品のリードタイムを見直して受注生産に限りなく近づけ、最小の在庫になるように改善改革を進めています。




