生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第69回 バラツキ】
文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊
皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第69回 バラツキ」についてです。
目次
作業の効率を落とす要因の一つ「バラツキ」
作業の効率を落とす要因の一つに、「バラツキ」があります。バラツキには幾つかの種類があります。例えば、「時間」「品質」「サイズ」「受注」「材料」のバラツキが挙げられます。ここではこの5つについてみていきます
バラツキはいずれにしても作業に対してマイナスに働くことがほとんどなので、その程度を明らかにして、無くしていく活動をすすめてください。
作業の効率を落とす要因① 時間のバラツキ
加工時間のバラツキは、「人による要因」と「時間帯による要因」があります。
人による要因は、作業する人によって加工時間が異なるということです。手順や作業方法や手際の良し悪しが、加工時間の違いに現れてきます。
時間帯による要因は、例えば朝と夕方で加工時間が異なるということです。これがひどくなると、1つ1つの加工タクトタイムが異なることがあります。作業が安定していないことがその原因ですが、新人の作業者ではこの傾向が顕著に見られます。
作業の効率を落とす要因② 品質のバラツキ
「できばえが毎回違う」というのが品質のバラツキです。このバラツキがあると、できばえに自信がないので、毎回自分で確認するようになります。セルフチェックという意味ではいいことではありますが、できばえの標準化によって毎回チェックしなくてもいいようにしていかなければ、タクトタイムが短縮できません。見逃す危険性もあるので、品質のバラツキをなくす改善を検討しなければなりません。
作業の効率を落とす要因③ サイズのバラツキ
品質にも関係しますが、製品のサイズがばらつくと容器に収まらなくなったり、はみ出したりします。基本的にサイズのバラツキは品質上NGですので、これは徹底的になくすことが必要です。
作業の効率を落とす要因④ 受注のバラツキ
これはなかなかコントロールするのが難しいかもしれません。受注予測の精度向上はそれだけで大きなテーマです。エンドユーザー情報の入手や代理店の在庫情報などで受注予測の精度を高めていくしか方法はありません。
作業の効率を落とす要因⑤ 材料のバラツキ
主に購入材料の品質の問題です。入ってくる材料がばらついていたら、その修正や選別で余分な手間がかかります。必ず受け入れ検査で材料の品質や数量、サイズ、規格などをチェックして問題あればサプライヤーに迅速な対応を求めます。




