生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第70回 作業環境】
文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊
皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第70回 作業環境」についてです。
作業環境は効率など様々なところに影響を与える
「環境」は作業者の効率以外に、製品品質、安全、疲労度などに影響を与えます。作業者が快適に作業できる環境を整えるのは、工場幹部の役割といえるでしょう。
作業環境としては、例えば「照度」「温度」「音」「ミスト」が挙げられます。ここではこの4つについてお話していきます。
作業環境① 照度
暗い工場は、品質問題を起こしやすいといえます。モチベーションもさがる恐れがあります。ただ、やたら明るくするのはエネルギーのムダになってしまいます。工場全体は比較的暗くして、作業するポイント(作業台の上など)は個別の照明で明るくするという方法を取る工場もあります。
作業環境② 温度
適正な作業場の温度は、作業を快適に行えるので効率があがります。熱を発生させる工程や、海外の気温の高いところなどでの作業は、作業者の疲労が大きくなります。
熱帯に近い海外の工場では、エアコンを入れただけで生産性が高まったという事例も聞きます。設備や配管からの熱は、それ自体がエネルギーの流出となりますので、コスト的ロスも発生します。それ以上に作業場の気温を高めてしまうので、断熱の改善を実施してください。
作業環境③ 音
大きな音がする職場では、コミュニケーションがとりにくいという欠点があります。うるさいと作業に集中しにくくなります。問題が発生しても気が付きにくい。アラームが聞こえない。こういう場合耳栓などの保護具のほかに、耳で聞く情報の替わりに目で見る情報伝達の方法を検討します。
作業環境④ ミスト
切削工場では、ミストは避けて通れないでしょう。ミストは健康によくないばかりでなく、床をヌルヌルにして安全性を損なったり、設備に付着して清掃の必要性が生じてきたりします。ミストの回収は製品品質と設備管理の上で重要です。




