セミナーレポート
【セミナーレポート】「人間力」と「主体性」を学ぶ
塾生にお聞きした「経営人財育成塾」の魅力とは?
2024年「経営人財育成塾」座談会
【セミナーレポート】「人間力」と「主体性」を学ぶ
塾生にお聞きした「経営人財育成塾」の魅力とは?
2024年「経営人財育成塾」座談会
Contents 01
日本企業の組織力をより強固なものにするために、「人間力」を備えたリーダーの存在が必要不可欠です。ジェムコ日本経営の関連会社であるジェムコ・コーオペレーションズ では、2024年から自律したリーダーの育成と異業種での交流を目的とした「経営人財育成塾」を開講しています。講師には経営トップ経験者や古典やマネジメントの専門家を招き、様々な業種の方々とのディスカッションを通して「人間力」と「主体性」をキーワードに、学びを深める新しいリーダーを目指す方のための人財育成塾になっています。今回はこの経営人材育成塾に2024年にご参加いただいた3名の方と、ジェムコ・コーオペレーションズの小倉明男に、受講時の様子を振り返っていただきました。
【参加者】
●小林義博氏(ヒロセ電機)
●山﨑肇氏(森永製菓)
●稲垣譲氏(東京エレクトロン宮城)
写真左より、小林義博氏(ヒロセ電機)、山﨑肇氏(森永製菓)、稲垣譲氏(東京エレクトロン宮城)
Contents 02
━2024年に「経営人材育成塾」を受講いただいたとお聞きしました。受講のきっかけを教えてください。
小林:前任者からの引継ぎのタイミングで、経営人材育成塾についてお話をお聞きしました。前任者からの“ご縁をつないでいく”という意味でも、受講させていただくことにしました。
山崎:当時異動したばかりで、新しいポジションのマネージャーをしており上司から声を掛けていただいたのがきっかけです。さまざまな研修は受けてきましたが、経営について学ぶいい機会だと感じ、是非受けさせてくださいとお願いしました。
稲垣:私も以前ジェムコの異業種交流研修を受けた上司から「とてもためになるから」という勧めで受講させてもらうことにしました。
━皆さん、会社の方からの勧めがあったようですが、実際に受講してみてどのような印象でしたか?
稲垣:受講当初は、講義内容がバリエーションにとんでいて、これまで受けた研修とはずいぶん違うと感じました。
山崎:全体を通して「人間力」を軸にしていたところが面白いと感じました。「人間力ってどうやって学ぶのだろう?」と思っていましたが、実際に受講して、小倉さんの冒頭の講義がすごく印象に残っています。
小倉:今回の経営人財育成塾の全体のテーマが「人間力」と「主体性」ということで、全13回の講義の冒頭やリフレクションの時に人間力についてお話をさせてもらいました。一番知ってほしかったのは、人間力とは知ることではなく、行動することによって得られるものなのでリフレクション(振り返り)を設けて、実際の行動のイメージを作っていただきました。
Contents 03
━今回の経営人材育成塾は、「日本の風土を生かした組織を知る」「人間力を備える」「マネジメント力を磨く」「組織における多様性の理解」という4つのカリキュラムがあったとお聞きしました。それぞれに講師の方がいらっしゃって、講義をされたということですが、特に印象深かった講師の方はいらっしゃいますか?
小林:目新しく感じたのは、「人間力を備える」のところで「儒教の教書『大学』から学ぶ 今後の企業利益貢献と人財育成」をテーマにお話をいただいた飯島治さん。ここまで深く「大学」について知ってらっしゃる人ってなかなかいないじゃないかなって思いました。
小倉:講師の飯島さんは、もともと中学校の校長先生なのですが、30年以上「大学」を生徒に教えてこられていました。今回の講義では、漢字だけのテキストを使い江戸時代の寺子屋で武士や子供たちはどうやって「大学」を学んでいたのかということを再現しました。なかなかあのような人間力を身につけるプロセスを体験する内容の研修は受けることができないと思います。
稲垣:「日本の風土を生かした組織を知る」のところで、「現役企業トップが語る『働きがいのある会社に生まれ変わった』」テーマでお話をしていただいた、現在T&K TOKA 代表取締役社長兼CEOの石合信正さんのお話は特に印象深かったです。笑顔を作るために「ジャッキーチェーン」と言って口角を上げる唱和はとても印象に残りました。
小倉:石合さんは社員を主役にして改革をされてきた方ですが、社員が当事者意識を持つまでにいろんな仕掛けをやってきていらっしゃいます。やはりそこでも肝となっているのは、人間力と人間力のぶつかりあい。このように、すべてのカリキュラムで「人間力」が学べるような内容になっていました。
Contents 04
━講師の方が講義をしてくださった後、みなさんで議論し、リフレクション(振り返り)するという流れで進められてきたということですが、内容をより定着させるうえで、特に効果的だと感じた点があれば教えてください。
山崎:普段直接お話を聞くことができないような方たちに講義していただき、お話を聞けたのはすごくありがたかったです。その上で、やっぱりリフレクションが効果的でした。講義が終わってちゃんと自分で振り返る時間はなかなか持ててなかったんですよね。しっかり時間を取って、もう一度学んだことを振り返らせてもらえるとかっていうのはありがたかったです。
稲垣:私もリフレクションがよかったと感じています。学んだことを解りやすくもう一度振り返り、思い出せたので自分のものにできたと感じています。普通の研修だと感激しても何に感激したか忘れてしまいがちでした。リフレクションで自分のもう一度考え方や感じたことなどをしっかり思い出せ、行動につなげるきっかけにはなったと思います。
小林:一般的に研修は、詰め込み型が多いように思います。当然それも大切だと思いますが、今回のような時間をかけた方法も大切だと感じました。効果はすぐ出ないかもしれないけれども、「講義➡議論➡リフレクション(振り返り)」でじっくり身につく感じで、こういう研修があってもいいのかなって思いますね。
Contents 05
━経営人材育成塾で学んだことで実際の業務に役立っていることはありますか?
小林:私はずっと研修を主催しています。その中で一つの軸として、今回の研修が自然と反映されているのではないかと思っています。
山崎:続けられているのは、石合さんの講義の中で出てきた、部下との1on1ミーティングです。「“素朴なWHY”(質問)をぶつけてみると、いろいろ本質が見抜けるよ」みたいなお話を聞いたことがきっかけで私も1on1ミーティングを始めました。やってみると結構面白くて、本当に答えはみんな違って、なるほどと思うことが多いです。
小倉:自分のことを見つめ直すきっかけって意外とないですよね。「なんでサラリーマンなの?」「なんで今の会社なの?」とか、“素朴なWHY”をぶつけられると、ドキッとしますよね。「私はどこに向かって進んでいくのだろう」とか、自分のことを考えるいいきっかけになるのかもしれません。私もこのお話はすごく印象に残りました。
稲垣:日々、状況が目まぐるしく変わる職場ですが、明るく元気にすることをいつも心がけています。石合さんのお話の中でも、「ビジネスで最も大切なものは笑顔」というお話がありました。できるだけ何かあっても笑顔で、笑いにかえるようにしています。
Contents 06
━今回の「経営人材育成塾」に参加してくださった皆さんは、人材育成などに関心がおありだと思います。現状の日本の企業の教育・風土で課題に感じることはあったりしますか?
山崎:社会全体の話だと思うのですが、中堅層の方たちの中でキャリアの行き先を迷っていらっしゃる方がいて、それが少し雰囲気の停滞を招いてしまう可能性があるのではないかということ。雇用延長などで働く期間が長くなってくると、職場の中では長く中心でいてくださる人たちなので、ご自身のキャリアについて再度考えていただくようなきっかけを与えられたらいいなとは思いますね。
稲垣:風土的に、チャレンジしない。「チャレンジしない方が得」「言った者負け」のようなことが起こってしまっているということもありますよね。皆が主体的に行動できる風土にしていきたいですね。
小林:今の中堅層以上の方は、もしかしたらこれまで教育を受ける機会自体が少なかった人も多いのかもしれません。それを踏まえても、若い人たちを採用した時点から教育しないといけないのかもしれないですね。
小倉:大きな問題だと思います。いろいろな企業でお話を聞く中で、従来の教育をやめたいというようなことをお聞きすることはあります。OJTで習慣や行動を変える教育をしたいっていうニーズが多いし、人間力という言葉もものすごく多く聞かれるようになってきたので、そういう意味でも教育を見直す会社はとても増えてきていると思いますね。
小林:研修方法の話ですが、私が研修をするときは、例えば事例研究をするときも模造紙に手書きで書いてもらっています。パソコンで作れば見栄えはよくできるかもしれません。模造紙にマジックで書いて、色合い、文字の大きさなど自分で工夫しながら書こうとすると、意外と思っている通りに書けなかったりもします。でもみんなで話し合いながらアナログ的にやる方法も大切なのではないかなと思っています。
小倉:ヨーロッパではもうデジタルではなくアナログに戻りつつあるらしいという話も聞いたことがあります。いわゆるデジタルの弊害があまりにも出過ぎているということですね。脳は、デジタル画面の文字や図はまたすぐ見られるから記憶に残さないそうです。今若手の方と話をすると「AIと仕事しています」って言われることもあります(笑)。AIを使えばすぐに解決出来たり理解した気持ちになるかもしれないけど、自分自身で考えたり議論したりすることも必要だと思いますね。
本日は、ありがとうございました。皆さんの意見をもとに第三期の経営人財育成塾をより充実したものに致します。塾の中で実施する講演会など卒業生も参加・交流できるイベントもありますので、今後もよろしくお願いします。