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JEMCO通信

2026-02-25 生産の基本論 61回~

生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第75回 見えないこと-1】

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊

皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第75回 見えないこと-1」についてです。

まわりや立ち位置が分からないと不安に

まわりの様子や自分の立ち位置が分からないと、人は不安になります。工場に置き換えてみると、他の工程や部門の状況が分からないということです。
前工程から「いつ製品が入ってくるのか」が見えないと困ります。自分たちの計画が立てられません。立てても前工程の状況で変わってしまい、意味が無くなってしまいます。
そうすると人はどうするか。様子を見に前工程や他の部門へ行くことになります。これは状況確認で、全く付加価値を生まない行為です。

状況が分かるような仕組みづくりは重要

様子を見に行かなくても、前工程の状況が分かるような仕組みを作らなければなりません。工程途中の製品の出来具合や設備の稼働状況は、モニターを活用することで情報や映像をわざわざ現場に見に行かなくても見えるようになります。工程間の合図を決めておいて、状況を知らせる方法もあります。行灯や無線連絡などで例えば部品がなくなるとか、不具合が生じたということを知らせるのです。
社内においては、自工程の都合でできた製品を次工程へ送るというやり方を「プッシュ型生産方式」といい、停滞を生みやすい方式です。部品を押し込むのではなくて、必要な部品を引き取りに行く。これが「プル型生産方式」で理想的な形です。
状況が見えていないから出来たものをとにかく次工程へ押し込むという姿勢は、改めなくてはなりません。

社内外で考える必要性

これは社内だけの話ではありません。社外の協力工場や、サプライヤーに対しても同じことが言えます。協力工場に加工を依頼した製品がいつ当社に納入されるのかが見えなければ、計画を立てることができません。同様にサプライヤーから発注した品物がいつ入荷されるのか見えないことは、よく聞く話です。
私の支援先では、これが見えなくて困っていたところが数多くあります。中には積極的に情報を取りに行かず、ただ待ちの姿勢でいる企業もありました。このようなところはその考え方から変えていかなくてなりませんでした。情報のやり取りは社内も社外も非常に重要で、正確な情報がタイムリーに入ってくる仕組みが無いところは早急につくらなければなりません。

的確な情報を伝えることは重要

逆に自分たちからも積極的に情報を出しましょう。相手が何も言わないから、情報を出さないといいうのは正しい態度ではありません。求められなくても的確な情報を伝えることは企業の使命ともいえます。

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