サイト内検索

JEMCO通信

2026-05-07 生産の基本論 61回~

生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第85回 対処と対策】

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊

皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第85回 対処と対策」についてです。

「対処」と「対策」の違いは?

「対処」と「対策」を混同している企業が多くあります。問題点に対して何らかのアクションを起こして改善するという意味では一緒ですが、双方には大きな意味の違いがあります。

「対処」と「対策」の意味は?

対処は「応急処置」の意味です。問題点に対してとりあえず手立てを打って問題が広がらないようにする、あるいは一時的に解決することを意味します。品質問題で言えば、流出した不良品の選別のために客先に出向いてチェックを行い不良品を良品に交換すること。あるいは検査を強化して二重チェックをかけるということがこの対処に当たります。
それに対して、対策は「同じ問題が2度と発生しないようにすること」です。恒久対策ということです。

「対処」と「対策」の必要性

問題が大きければ大きいほど、放っておくと被害が甚大になります。原因を追究し、検証し、対策を立案し、実施し、効果を確認するといったセオリー通りのステップを踏むには時間がかかり、手遅れになるかもしれません。
そういう急を要する場合には、とりあえず処置を施します。それが対処です。そして問題が収まったら再発防止策としての対策を検討します。品質問題では不良の根本原因を突き止め、再発しないように徹底改善を行うことが対策です。対策を打ったのに問題が再発したら、対策の意味がありません。もちろん緊急性の低い場合にはじっくりと時間をかけて、よく検討したうえで対策を打つというステップが常道となります。

今やっている改善が「対処なのか」「対策なのか」

今やっている改善が「対処なのか」「対策なのか」をしっかり認識しなければなりません。対処だけで終わらせて対策に至っていないケースがよく見かけられます。そのような場合対策をきちんと実行しないと再発します。片手落ちではいけません。必ず両者を使い分けて、根本対策をうちましょう。

資料
ダウンロード
セミナー・
イベント情報