【3現主義とは?】その重要性と実践するコツ
文責:ジェムコ日本経営
どの企業でも品質問題が発生すると、その原因を調べ、対策を行うと思います。その時に「3現主義」という考え方は有効になります。
品質問題が発生した時の対応
どの企業でも品質問題が発生すると、その原因を調べ、対策を行うと思います。
ところが、慢性的に品質問題が発生しているにもかかわらず、そのことについて鈍感になってしまい、不良が放置されている、ということはないでしょうか?
適切な不良削減のアプローチができておらず、結果、「不良を無くすことは難しい」ということになってしまっているケースがに思われます。
そして、そのようになっている原因として、「3現主義が徹底されていない」ということが考えられます。

製造業における3現主義とは
製造業における3現主義は、問題解決や改善を行う際に「現場」「現物」「現実」の3つの”現”を重視する考え方です。例えば問題があった際に、実際に足を運び、目で見て、手で触れて、事実を把握することを意味します。
□現場(げんば):実際に作業が行われている場所
工場や作業場に足を運んで、状況を直接みることが重要です。
□現物(げんぶつ):問題の原因となっている実際のモノ
不良品やトラブルの元となる機械・部品などを実際に手に取ってみて状態を確認。
□現実(げんじつ):現場と現物から把握できる事実
報告書などだけではなく、見て確認した事実が重要です。
3現主義がおろそかになると?
3現主義(現場・現物・現実)がおろそかになっている現場では、問題の本質が見えなくなり、負の連鎖が起こりやすくなります。
例えば下記のようなことです。
1. 現場を見ずに判断を下すと、真の原因を見誤る
2. 現場の「隠れた異常」「微細な変化」に気づけない
3. 報告をしているときに情報が変化し、現場と上層部の「認識の乖離」が起きる
4. 現物を確認せず、起きた事象に対して場当たり的な処置だけを行う
例えば、不良品が発生してしまって、実際にお客様の手元にわたってしまった場合。実際にお客様のところへ出向いて、「いつどこでどのように使ってそうなったのか」を調べもしないで、市場から不良と返品された商品だけを見て、自社の規格と照らし合わせて不良ではないのだがとか、お客様が言われた不良が再現できないということになっているケースだ。現場に行くことで、こんな環境で使われているのかとか、こんな使われ方をしているのかいう事実がわかり、初めて対策が打てる。また、お客様の元に届くまでに不良品にしていることもある。どのような環境でどのように保管されているのか、どのような荷扱いをされているのか、これらの解決には、現場、現物、現実での確認が必須だ。すなわち、不良対策が進まないのには、3現主義が徹底されていないことが多いということだ。同じトラブルが何度も再発し、根本的な解決に至りません。
なぜ3現主義が重要なのか?
現場から離れるほど情報は加工されてしまいがちです。
下記のようなことを考えても、3現主義は重要と考えられます。
●情報のバイアスを防ぐ
●真の原因の特定
●現場で現物を見ながら議論、対策の妥当性をその場で判断
3現主義を行うときのポイント
3現主義(現場・現物・現実)は、単に現場へ行き、現物を見ればいいというものではありません。
より効果的に3現主義を実践するためにも、いくつかポイントがあるでしょう。
下記はいくつかの例です。
●仮説に執着しすぎない
現場に行く前に「これが原因だろう」という仮説を持つことはあると思いますがそれに執着しすぎるのは現実が見えなくなる可能性があります。
●現場では「違和感」を探すことから始める
「いつもと違う音」「わずかな汚れ」「なんとなく重い」「少し熱い」などを五感で捉えることが重要です。
●数値化する
「なんとなく重い」「少し熱い」などの違和感があったとき、それをはかってみることで数値化することで、情報をより分かりやすいものにできます。
●良品と不良品の比較
並べて、どこが違うのかを徹底的に見てみることが大切です。
3現主義をベースに発展した5現主義
3現主義をベースにした発展形として、5現主義があります。
3現主義(現場・現物・現実)に、さらに「原理・原則」の2つが追加されます。
□原理(げんり): 物事が成り立つための根本的な仕組み
例えば、物理法則、化学反応など
□原則(げんそく): 守るべきルールや基準
例えば、作業標準、マニュアルなど
3現を原理原則に照らし合わせることで、理論的に解決策を導き出すことが可能になります。そのことからも、原理原則を意識することで、より精度の高い対策が打てるようになるのではないでしょうか。是非合わせて考えてみてください。




