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Case

導入事例

自ら考え、周りを動かして課題を解決していく組織を目指す「働き方向上活動」

第3回 工業所長・副所長にお聞きする「活動を振り返って」
今回の活動が一人ひとりの成長のきっかけに

株式会社ENEOS NUC

Contents 01

はじめに

ENEOSグループの一員として、高い技術・開発力を基盤に、高機能ポリエチレン製品を開発・製造・販売している株式会社ENEOS NUC。
今回、ジェムコ日本経営とともに「働き方向上活動」に取り組むことになりました。3回連載でその活動内容などについてご紹介させていただきます。

第3回目の今回は全体を振り返って、川崎工業所 工業所長・野田博信氏、製造部門担当副所長・佐藤光一氏、工務部門担当副所長・鎌田宗男氏に、活動に対する成果などお聞かせいただきました。

写真左から、工務部門担当副所長・鎌田氏、工業所長・野田氏、製造部門担当副所長・佐藤氏

Contents 02

活動前の課題・問題点は?

野田:2018年に「NUC改革」として大きな取り組みをはじめていたのですが、ちょうどこのころ新たに取り組みの「3つの柱」を立てました。それを実行していく中で「3つの柱を支えるのは“人”。その部分には課題はないか?」ということが経営層の中で話題になりました。議論する中で、「言われたことはしっかりできるけれど、自主的に何かを考えて、自ら行動に起こすところが弱い」という問題点が浮き彫りになったこともあり、ジェムコさんにコンサルティングをお願いすることになりました。

鎌田:私は赴任したばかりで、工務部門の仕事の内容が把握しきれていないところがありました。今回の活動を通じて、大西さんが職長一人ひとりと面談をしてくれ、業務の棚卸をしてくれる、ということで大変ありがたく感じ、取り組みを始めていただくことにしました。

Contents 03

効果があった活動は?

―特に、効果があったと思われているポイント、印象深い活動があれば教えてください。

野田:今回の活動で一番良かったのは、製造第1グループ・第2グループだと思っています。職長、グループマネージャー(GM)が自ら動いて計画を立て、改革しようという動きになりました。意識と実行とがともなっていたように感じます。自分たちでどんどんアップデートできるようになりましたから、今後もこの取り組みは続くのではないでしょうか。
ただ、製造のようになかなか上手く活動が回っていかない部署もありました。われわれも少し踏み込んだ方がよかったかなと思うところもあります。

鎌田:製造第1グループは、新人からその上に上がっていくステップについて、職務ごとの基準「育成表」を作っていました。私は操業管理についての内部監査を行っているのですが、製造部門に行くと、育成表をもとに力量を評価しようとしているんですよね。そういうところでは今回の成果なのかな、というところは強く感じました。後輩たちをちゃんと育てていこうという雰囲気もすごく出てきているようです。

佐藤:今回の活動については、自主的にどんどんコミュニケーションを取ってほしいという思いから、GM以下のメンバーにすべて任せました。結果として、GMと職長がすごくよく話をしながら活動をしてくれました。始める前と比べて、全体の雰囲気がすごくよくなったことは感じています。

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成長を感じることは?

_職長のみなさんの面談の後、その内容のポイントを上司のみなさまにも報告させていただいていました。

佐藤:大西さんからフィードバックいただく話を聞いていると、半年くらいしたときから「だいぶ本音で大西さんと話しているな」ということを感じるようになってきました。

野田:何度か大西さんと面談していただき、いろいろと思いを引き出してもらっていたので、安心感も生まれていたころなのでしょうか。私たちには普段話せないようなことも話していたのかなと感じています。
今回の活動で、そういうところも狙いの一つではありました。第三者に本音を引き出してもらい、自分たちのやりたいことは何かを自分で認識して、行動していってもらう…。
大西さんが、職長たちの生の声を聞き出してくれて私たちに伝えてくれていたので、進捗状況も含め常に共有できました。時には、「こういうこともやったほうがいいのでは」と、口出ししたくなることもありましたが(笑)。それはしないようにし、自主性に任せました。


_職長たちが社長対して今回の活動を広告する場を作る、という取り組みもされていました。

佐藤:職長たちは強制感を感じていたかもしれません。しかし、結果的に大変勉強になったと思います。例えばある職長は、仕事に対する大変強い思いを持っているが、それを形にする・説明する、ということが不得手でした。このような機会を経て、そのような部分が改善され、普段の活動でも生かされています。成長していくきっかけになったと思います。

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今後について

―今回の活動を踏まえ、今後お考えになっていることがあれば教えてください。

佐藤:製造部門はGMを中心としたピラミッド組織。今回、新人から成長していくプログラムを作りましたので、それを最大限に活用し、やる気を持ってどんどん上に上がっていける組織ができればと思っています。
また、それを今回作った職長たちがしっかり運用していき、次の職長たちまで運用を続けていくことができるか…。それは、彼らに課せられた任務でもあると考えています。
あと、製造部門と同じように今回の取り組みを行った品質管理部門については、意識がかなり変わってきています。この芽を大切に花を咲かせる、そんな取り組みを行い、チームリーダークラスの人が育っていくようにしていきたいなと思っています。組織の中で頭角を現す人が出てくるいいきっかけになったのではないかと思っています。

鎌田:一人ひとりが周りの状況を感知して、自分で行動できる組織になってほしいと思っています。今までは指示待ちの傾向がありましたが、自分たちにも裁量があって、回りと話し合って、進めていいんだという気持ちを持って取り組んでいってもらえれば、もっと居心地のいい組織になるのではないでしょうか。

野田:鎌田が言うように、一人ひとりがやる気をもって、自ら考え、周りを動かして課題を解決していくことができれば、組織は活性化されて行くと思います。今回のことをきっかけにして、少しずつでも進んでいければと思います。

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