「生産のロスコスト」とそれをなくすための「生産のDX化に向けてやるべきこと」とは?【前編】
文責:ジェムコ日本経営
生産面の改善活動をしても、現場作業や製造間接の業務と言ったオペレーション領域には多くのロスコストが残り、埋没していると言えます。
つまり、実務者は改善活動による効果を実感できないままとなっているのです。では「生産のロスコスト」とはどのようなものを指すのでしょうか?
生産のロスコストとは?①「機会損失コスト」あるいは「逸失利益」
それは、「機会損失コスト」あるいは「逸失利益」と言われているものに該当します。
ある改善策が過去に実施されていたとしたら、「現在発生しなかったであろうコスト」とか「失われていなかったであろう利益」と言われてるものです。
生産のロスコストとは?②埋没して見えないもの
ムダとして顕在化しているものもありますが、むしろ「埋没して見えないもの」の方が多いと言えます。特に、製造間接の業務の中にあるロスコストは非常に見えずらいものです。
生産のロスコストの3つの要因
こういった生産のロスコストの要因はどのようなものなのでしょうか?
それは大きく3つあります。
①生産に必要な「情報」が必要部門へスムーズに流れない、即ち「淀み」の発生
②必要部門へ情報を流したとしても受け手の実態を知らずに流す「一方向」
③情報を得ても全体の利益のために活用しない「各部門の利益優先の弊害」
ロスコストをなくす3つのキーワード
つまり、ロスコストをなくすことは、「生産情報」において、下記の3つのキーワードを実現することと言えます。
①整流化
②双方向化
③各部門の利益優先の弊害の極小化
そしてそのカギは「生産のDX化」が握っているのではないでしょうか。
次回のコラムで「生産のDX化」について具体的にみていきます。