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JEMCO通信

2026-04-20 コンサルティング トピックス

【設計標準とは】必要な理由や現場で使えるためのポイント

文責:ジェムコ日本経営

設計標準(Design Standard)とは、一言で言えば「設計業務においての守るべき共通のルールや基準」。なぜ必要なのか、使えるものにするのにはどうしたらいいかなどを考えていきましょう。

設計標準(Design Standard)とは

設計標準(Design Standard)とは、一言で言えば「設計業務においての守るべき共通のルールや基準」です。
品質のバラツキを抑え、効率的に成果を出すために、個人の経験やセンスに頼る「属人的な設計」から脱却し、最適な設計を行えるようにするために重要です。

設計標準が必要な理由

設計標準を整備することで、以下のようなメリットが生まれると考えられます。

●品質が安定
設計者ごとの差がなくなり、バラつきのない製品・設備を作れるようになる

● 設計効率を上げる
共通パーツやユニットの使い回しルールなどにより、毎回ゼロから考えなくてよいので、設計スピードが向上

●コスト削減
使う部品の種類を絞り込む、仕様の統一による調達・製造コストの低減が可能になる

●技術・技能の伝承
ベテランが持つ「暗黙知」を「形式知」として残すことができる

設計標準に含まれる主な要素

設計標準は、数値のルールだけでなく、考え方やプロセスも含まれます。例えば下記のようなことです。

●技術基準(設計基準)
使用する材料の選定基準、計算式・計算条件、許容応力など、製品の性能や安全性を担保するための具体的な数値ルールです。

●構造・部品の標準
「この製品にはこのネジを使う」「この回路構成を基本とする」といった、共通パーツやユニットの使い回しルールなどがこれに当たります。これにより、一から設計する手間を省きます。

●設計プロセスの標準
検図のタイミング、CADデータの管理ルールなど、「どういう手順で設計を進めるか」などです。

設計標準を現場で使えるようにするポイント

設計標準を作成するプロセスは、単にルールを決めるだけでなく、現場で実際に使えようにする必要があります。
そのためにも、例えば、下記のようなことを行うことが重要です。

●目的や対象の絞り込み
「何のための設計標準か」「どの製品・設備に適用するか」など、まずは対象を絞り込みます。

●過去実績・ノウハウの整理
同じ設計課題でも、設計者ごとに判断が分かれているところなど、ばらつきを調査します。
そして、ベテラン設計者の頭の中にある、カン・コツ(暗黙知)や、過去の図面や仕様、不具合・クレーム履歴のデータなどを集めます。
関連法令・規格の洗い出しも必要でしょう。

●標準化内容の決定
集めた情報を分析し、組織として共通化できる部分を抽出します。
例えば、「ボルトのサイズは〇〇を基本とする」など、数値を決定、併せて、なぜその数値になるかということも明文化しておくといいでしょう。「例外条件」があればそれも明記しましょう。

●ツールへの落とし込み・見える化
分厚いマニュアルを作るだけでは活用されません。
設計標準書としてまとめるとき、分厚いマニュアルを作るだけでは活用されません。
図や表を多用し、一目で判断できる形式に、誰が読んでもわかるようにする必要があります。
例えば、テンプレート・自動化ツールの整備などで、「標準に従う方が楽」という状態になるのもいいかもしれません。

●運用とフィードバック、改定
実案件で使って検証しながら、問題点をフィードバック。現場の声を拾いながら、定期的に見直しをしていくことが重要です。
技術進化や法改正に合わせて、定期的に改訂していくことも必要でしょう。

設計標準は一度作ったら終わりではない

設計標準を整えることは、製造現場の5Sや作業標準などを、設計部門に適用するようなものです。
ですから、常にアップデートしていくことは重要です。更新されているかは勿論、実案件に即しているか、現場の声が反映されているかなどを常に見ていきましょう。

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