【技術・技能伝承が必要な部門は?】「暗黙知」をいかに「形式知」にするか
文責:ジェムコ日本経営
目次
「ベテラン”しかできない」は間接部門にも
企業様の課題として「“ベテラン”が保有している技術・技能を、いかに早く若手に移植していくか」という課題があるでしょう。ジェムコ日本経営では、いち早く技術・技能の可視化支援をスタートし、長きにわたり多くの企業様のご支援をさせておりますが、最近変化を感じることがあります。
例えばこれまでのご支援は、設計、製造、エンジニアリングなどの部門が中心でした。しかし、最近では、管理・間接部門での支援が増加しています。経理部門での業務などでも「ベテランは簡単にできるが、若手はなかなかできない」ということが多くあるようです。
営業部門でも同様の話があります。営業の仕方、アフターフォローの仕方などにもいろんなノウハウがあり、そこには“カン”や“コツ”、つまり「暗黙知」があります。それを「形式知化」し、皆がそれを使えるようにすることで、今まで以上に成果を上げたいというご要望もあります。「会計処理業務の可視化」や「原価計算業務の可視化」などは、業務改革・業務改善につながる、効率化を狙った形での業務の可視化であり、このような支援の需要が増加していると感じています。その背景には、それらの業務が属人化・ブラックボックス化していること、また改善をするにもお金に関する知識(原価計算、財務会計、会計処理の知識)がないと、いま何故そうしているのかすら理解できないということが挙げられます。

技術・技能伝承が上手くいくために必要な「暗黙知の形式知化」
技術・技能伝承に関しては、自社で独自に行われている企業様も多いと思いますが、上手くいかないというお悩みもあるかもしれません。「なぜ上手くいかないのか」。それは、技術・技能伝承のポイントである「暗黙知の可視化」ができていない可能性があります。
例えば、最近では動画のツールを活用されていることも多いでしょう。何度も再生して確認できるので、その作業については真似をしてできるので有益ではあります。しかし、どの部分が「暗黙知」と呼ばれる“カン”“コツ”なのかはわからない、つまり「形式知化」できていないケースが多くあるのではないでしょうか。そうすると、せっかくのツールも活用されない、ということにもなります。そういう意味でも、「暗黙知の形式知化」は技術・技能伝承において、重要なポイントになります。
ナレッジマネジメントの原型とは?
ちなみに、ナレッジマネジメントの原型となったSECIモデルを提唱したのは、日本の経営学者である野中郁次郎氏。
野中氏によるとSECIモデルとは、個人が持つ知識や経験等の暗黙知を形式知に変換した上で組織全体で共有・管理し、それらを組み合わせることで、また新たな知識を生み出すフレームワークです。
「暗黙知が形式知へ、また逆に暗黙知へ変換されるときこそ、組織の知が創られる。個人の持つ暗黙知が組織的知識創造の基礎であり、新しい知識の豊かな未開拓の源泉である」と言います。
共同化: 一緒に作業し、体験を共有して技を肌で感じる(暗黙知 → 暗黙知)
表出化: 対話や比喩を使い、言葉や図解にする(暗黙知 → 形式知)
連結化: バラバラの知識を組み合わせ、マニュアルなどにまとめる(形式知 → 形式知)
内面化: 形式知を実際に使い、個人の新たなスキルとして定着させる(形式知 → 暗黙知)
心理的安全性を確保する
暗黙知(ナレッジ)を持っているベテランの方も、今その仕事をやっているのに、カン・コツ・ノウハウを教えてしまったら、「自分の仕事がなくなる、減る」という不安感などから暗黙知を形式知化せず、伝えきることをしないケースもあります。そのようなことを防ぐためにも、暗黙知を共有した人をきちんと評価する仕組みを作ることも重要でしょう。
そして、中には失敗事例もあるかと思います。そういう失敗事例も貴重な資産として共有できる文化を作る、互いを否定しない文化を作ることも重要かもしれません。
これまで培ってきた技術・技能をしっかりと可視化・形式知化
企業様の様々な部門において “ベテラン”が持っている「暗黙知」がブラックボックス化し、ここまで培ってきた技術・技能と言われるものが時間の経過とともに、どんどん消えているという問題があります。それに対応するために、新たな技術・技能を開発されている企業様もあるでしょう。
しかし、新たに開発したものの中には、「実は昔あった」という技術・技能もあります。これは非常にもったいないことで、企業として大きなロスです。
ジェムコの場合 3つの特徴
ジェムコは、このようなことを防ぐためにも、現在保有している、これまで培ってきた技術・技能をしっかりと可視化・形式知化して、社内に残る(共有化できる)ようにする、そしてそれらをもとにさらに新たな技術・技能を生み出し、幅と厚み(奥行)とをもたせ、企業間競争に勝てる力に育てていくことが必要だと感じています。
最後に、ジェムコの技術・技能伝承の3つの特徴についてご紹介します。ご興味がある方は、是非お問い合わせください。
1つ目は、ジェムコが暗黙知を形式知化する「13の着眼点」を所有しているということです。これは、ジェムコが持つ独自の技術であり、ベテランが持つ暗黙知を、13の着眼点を使って引き出し、形式知化できるようにするというものです。
2つ目が、ナレッジを誰でも理解できるように表現する手法を持っているということです。ジェムコでは、専門的なライティング技術を持った担当者による文書化で、誤解を生むことなく、理解をできるような内容・表現をしながら「業務手順書」「作業手順書」「技術標準」などを作成していきます。
3つ目は、ナレッジを管理・運用する仕組みづくりのご支援が可能ということです。業務手順書や作業手順書等の作業標準、あるいは技術の原理・原則をまとめた技術標準づくりをご支援した後、それらを使用していく土台を作っていきます。




