サイト内検索

JEMCO通信

2018-07-22 働き方改革 人材育成の大切なこと

働き方改革の本質サロン(5)

文責:ジェムコ日本経営 取締役 小倉明男

今回は、お悩みの続きと、主体性を持ってあげるコツ・テクニックについて頂いた意見をご紹介します。

(ジェムコ小倉)
ここで主体性を待ってあげるコツ・テクニックについて、皆さんから意見をもらいたいと思います。 

(U氏)
学卒・院卒と高卒は伝え方が違う。現場は高卒。現場で機械を早く動かせるようになるようモチベーションを持たせる。半年、1年後に何をしたかを発表させたり。工場にくる学卒・院卒は一人か二人。現場に入れて、自分は上にいくんだと意識させ、周りが自分に何を期待しているかをサポートしていく。
あせっても難しい。後輩が入ってくると変わる。モチベーションを持たせるには、後輩の指導員にさせる。自分も勉強をするようになる。

(ジェムコ小倉)
主体性を持つというのはある程度待ってあげるのが必要ですが、どうしたらいいか? 

(N氏)
人によるなあと言っているようでは、ダメだが、大学の実験室からくるとあまり環境が変わったように感じないが、会社らしい仕事をしてもらう。3年目~5年目くらいの自分とは違う仕事をしているアドバイザーをつけて、会社の仕事をしている人を新入社員に見てもらう。
 

(KU氏)
考える視点を持たせることだと思う。自分も現場配属だったが、現場では、一人前のオペレータになることを期待されているのではなく、現状自動化できていない箇所や、勘に頼っている箇所を、どうやったら負荷を減らして平準化し安定的な味が作れる仕組みとなるかを考えることが期待されている。今はわかるが、当時はわからなかった。
そういった視点を持つことが大事、何を期待されているかという視点を持って仕事に当たると、違うと思う。

(K氏)
どんどん自分の意見を言ってもらい、それを否定しない。聞いてあげることと思う。
違っていてもそこから話を発展させてコミュニケーションをとっていけば、その人の考え方も修正されていき、変わっていく。
否定してしまうと、何も言わない、考えないとなってしまう。

(O氏)
入社して初めての上司に、主体的に働け!人ごとではない!と言われ続けられたので、隣の人に起っているトラブルも自分の事のように考えていかないといけないと思っている。
若手はやる気と真っ白な状態なので、主体性のある人の背中を見るのが一番。
主体性を学ばずにきてしまうと、そこから自分で考えろ、誰かの為にやれ!と言われても、変えるのは難しい。

(N氏)
3年目までは普通の人。それ以降は会社の人。3年目くらいまでになんとかしないといけない。

(Y氏)
ほぼほぼ、現場配属から始まる。
現場は、ベテランの方が多い。2、3年いると楽をする事を覚えてくる。
仕事を断ることが美徳と教育されてきてしまう。最初から本社におくリスクと現場に配属するメリットとデメリットがある。今後難しいところ。
元気な現場をいかに作って、若手を多めに入れる。という事をやらなければならない。
我々のような組織(本社勤務だが)が核になって現場を少し変えていければいいなと思っている。 

(ジェムコ小倉)
現状の悩みに戻ります 。

(K氏)
今日は、自分自身勇気づけられました。共感できる事が多かった。新しい工場に課長として入ったが、現場の流儀に従おうと思ったのが間違いで、現場のよく分からないルールはあるし、縦割は激しい、品質も安定しておらず、赤字が続いていた。現場の雰囲気は悪く、コミュニケーションもうまく取れてない。現場も10年以上メンバーが変わらず、仕事に対してマンネリ化していても、自分たちの職場が無くなるとは思っていなかった。
その中で、後1年で事業をたたむ判断をするという話が本格化した。現場の中も、“自分たちでなんとかしないといけない”と意識が変わった。工場内で1年間プロジェクトを組み、集中的に品質改善に取り組んだ結果、黒字に近いところまで改善した。結果、事業が継続できた。

現場の3交替の人達も含めて、直接現地で話をしてやっていかないとうまくいかないと実感した。それをきっかけに、できるだけコミュニケーションを取って、現場の意見を吸い上げながら取り組んでいる。ただ、1年ほど前にジェムコさんの職場の意識調査結果で“自分の部署への意識は強いが他部署に無関心”・・・なかなかうまくいかないなと思っています。 

(ジェムコ小倉)
プロジェクトをやろうというきっかけは?上から? 

(K氏)
上からです。ただ、その時は上とか下も無い状況で、全員でこの事業をなんとかしようという時でした。

(Y氏)
現場では、意思伝達系統を作っていたほうか、現場の安全にはいいが、年配の方が強くて、若手の主体性が無くなってしまう。本社配属の若手には安全・安心はないので、フラットでいいと言っているが、そのまま現場配属に戻ると安心・安全、現場の空気を壊してしまう。働き方改革と現場の安心・安全は難しい。いまどきの働き方をいれると安心・安全が壊れてしまう気がします。

(U氏)
無駄なルールはやめる。ルールは、どんどんオントップで増えていきます。これをやらなくても、こっちをやれば十分。
でもまだこのルールが残っているというのを減らしていけば楽になる
し、自分たちが本当にしなければならないのが分かってくるので、進めているが、なかなか上手くいかない。やはり、今までやってきた流れがあり、これやめたいけど、消防から指導されている・・・とかいろいろあるが、上司が責任を持って減らさせる。下も覚えることが減ればやりたい事もでる。ルールばかりだとがんじがらめになる。ルールを整理して少し楽になれば、自分のやりたい事をやれるようになるかなと思い取り組んでいるが、なかなか進まない。 

(Y氏)

安心・安全のルールは細かく、無くそうとルールを統合したりしようとすると、安心・安全に関わることなので、結構怖い。減らして事故が起きるのが怖い。
トップの人がある程度関わらないとルールを減らせない。がルールは細かいのでトップの人がわかるレベルではなかったりする。 

(ジェムコ大西)
取引会社との微妙な問題だとか、本当に安全を見ないといけない危険ポイントってなに?現場で今はなにが不安?複雑なものを分かりやすい形に整理して
トップに見せないと、現場技術の専門家ではないので、本来強化すべきレスポンシブル・ケアの活動ができない。課長・課長代理クラスが頑張って、事業所の中を整理しないといけない。トップとミドル層でやらないと安全には手がだせない。 

(N氏)
研究所は化学物質がたくさんあり、複雑な機械もあるので提案してもらう。研究所レベルだと、作業しやすいのが安全。
提案をだしてもらうが、一人1件/1年間。危ないと思ったら提案しよう、ここを変えたらいいと思ったら提案しましょう!気がきいた提案なら効果があろうがなかろうがそこで、賞をあげます。

(大西)

班長さんを通して、これを徹底的に1年間トレーニングして、一人一人に浸透させたかを発表する。創意工夫したやり取りの苦労を発表すると、幹部の人はしみじみと聞く。基本的には叱らない。応援する。最初だけ関わるが、あとは班長さんが一生懸命やっていく。当たり前の項目で、その班に効果があるものを徹底してもらう。
 

(小倉)

事故の原因をたどっていくと、ちょっとした事を申送り出来てなかったとか、会話ができていなかったという理由で事故が起こることが多いらしい。
 

(大西)

主体的にテーマができている班と受け身でやっている班。やりきっているか、やりきっていないか。実際に何項目できているか、こだわっていくと実際を
変えていける。新人研修で、「相互依存」するは「自律」ではないことを教える。相互依存すると相乗効果が生まれる。そのためには、理解し、理解されないといけない。2年目に“先輩の懐に飛び込んだか?”“一人で動いていないか?”3年目に“相互依存”身に付いたか?
 

(永野)

学校のテストはできなかったら、その責めは自分が負う。それはそれでいいが、仕事は他人の力を借りてでもやり遂げればいい。相手によくなってもうら
おうと考えるが、こちらの視点からしか考えていない。スポーツの指導者(サッカー)を見ていた時に、ミスしたときに“ピーと笛を吹いて、コートの中に入っていって、小学生と同じ目線になって”今とうしてこっちにいこうと思ったの?と聞いて、“あーなるほど、それもあるかもしれないね。ところでさ、一緒にこっちみてみない?あっち見てみない?と要は、相手と視点を併せて選択肢を見て、でどうする?と聞く。”じゃあこれやってみます“”じゃあ、やってごらん“でまたミスがでたら”じゃあ、どうする?“

相手が何を考え、思っているか、僕らは聞こうとしていないかもしれない。主体性を発揮できないとか、自発性を出せないといった時に、何かが引っ掛かっているはず。それは何か聞いてあげると、答えはでなくても、姿勢を示すだけで、相手は勇気づけられる。

50代の営業マンも、何かに引っ掛かっていて、引っ掛かっているものを完全に出しきるまでは全然、動かなかった。主体性とか自発性を小さな事でもいいので、実際に発揮させてあげる場を与える。レクリエーションの企画とかでもいいので。



(小倉)

①あまり現状の問題を分析していくと、会話が少なくなっていくので、同じ夢、明るい未来は大きな原動力になる。②思いこみで“あいつはダメ”とかすぐ言ってしまうので、そうではなく関係性をもう一回考えなくてはならない。思い込みで見ないで、人としっかり接する。自分が間違えると、自分のせいにはしたくないので、「できないのはあの人のせい」とか他人のせいに振り替えることを、習慣的にやっているという事に気付くのが大切。③思考を変えるということは、石を運ばされて重いと思うのか、世界一の建造物を造っていると思うかで、仕事の質も変わってくるし、おそらく石の重さも変わってくる。④行動の変化とは、スモールステップでも自分で考えて、自分で行動すること。

⑤いい習慣を上書きしていく。日々90%以上は習慣で動いているので、ここを変えることは大切。⑥一人一人が変化していく背中を見せて風土改革をする。

※前回記事 働き方改革サロン(4)/blog/02/a101


  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


資料
ダウンロード
セミナー・
イベント情報