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JEMCO通信

2014-08-21 「知っているはず!やっているはず!」の落とし穴

「知っているはず!やっているはず!」の落とし穴|第六回 意識改革と現状否定―その2

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 櫻内 康章

 

前回までのコラムの内容も踏まえ、業務改善、効率化の基本的な考え方を整理してみます。

●ムダの70%は意識がつくっている
管理・間接業務の改善・改革アプローチでは「意識改革」が特に重要だと申し上げました(本コラム第四回)。おそらくどの企業でも叫ばれている「意識改革」ですが、実践がむずかしいのもまた、この「意識改革」でしょう。
これまで多くのコンサルティング実績、経験から、「業務のムダの70%は意識がつくっている」といえます。ということは、「意識改革をすればムダな業務は減る!」はずです。
つまり、仕事の仕方を変えよう、価値ある業務へと変えようとするなら、そもそも、いま行われている仕事の仕方やしくみは人が決めているわけですから、そこに潜むムダは、業務に関わっている人の意識次第でいかようにでもなる、というわけです。
改善、改革では「意識を変えて行動を変える」、「行動を変えて意識を変える」の両面から迫っていくことが大切です。

●ムダな業務は効率化してもムダ
前回(第五回)、「ムダな業務を効率化しても全く意味がない。ムダは廃止すべし!」と申し上げました。ムダは所詮ムダなのですからこれを効率化することほど無意味なことはありません。やめればよいのです。しかし、これが意外と難しいのは、やはり「意識改革」が出来ていないからということでしょう。

●改善・改革には順序がある
ところで、改善、改革を成功させるには、取り組む順序というのがとても重要です。一般に業務改善というと、往々にして「ともかく業務を減らそう、アウトソーシングだ、システム化だ」という方法が議論されるケースが多いものです。しかし、取り組む順序を間違えると、改善効果の発揮は期待できません。取り組む順序については最後に改めて説明します。 

●HOWではなく、まずはWHYから
改善、改革に取り組むにはいろいろなアプローチ手法がありますが、どうも日本人はHOW論は得意なのですが、WHY論が苦手のようです。仮に「この仕事はどのようにやるか?」という問いにはすぐに答えられると思いますが、「この仕事をなぜやるか?」には即座に答えられるでしょうか?
例えば「報告書を作成する業務」を改善しようとすると
「OA化、システム化できないか」とか、「ペーパーレス化を図ろう」とか、どちらかというと「どうやるか」という“HOW”の思考アプローチが一般的です。
しかし、本来まずとるべきアプローチは「なぜその業務をするのか?その目的は?」という“WHY”の思考アプローチです。つまり、まず目的追求が原点で、もし目的がない、曖昧であれば、その「『報告書作成』という業務は、廃止しましょう」。というものです。目的があるのであれば、「その目的を達成するために見合った、最小のコストで行うようにしましょう」ということになります。実は、企業ではこの“WHY”の思考アプローチが弱いため、どうしても仕事が形式化し、業務がどんどん自己増殖してきてしまいました。
管理・間接業務の改善で大切なことは
・今行っている仕事に対しては ⇒「なぜその仕事を行っているか?」
・新たに行う仕事に対しては ⇒「なぜその仕事を行う必要があるか?」
というとらえ方をすることです。

■改善・改革アプローチの基本(順序)
さきほど「改善、改革には順序があります」と申し上げましたが、次の3つがポイントです

 

(図参照)

 

 

① 「ヤメル」、そして②「ヘラス」、そして③「ウツス」の順となります。
この順序は極めて重要です。

よく逆の順序で改革を進めてしまいがちです。例えば、「使用頻度が低い資料づくり」に対して予算、時間をかけてシステム化したり、「そもそも不要、あるいは価値の低い業務」についてお金を払って外部に委託したり、いきなり「ウツス」から行ってしまうケースです。

あくまでも改革の順序は
まず①ヤメル…ともかく目的がない、曖昧、無用な業務は廃止します。これらは減らしません。廃止です。
次に②ヘラス…量を減らします。あるいは時間を減らします。その上で、目的を果たす合理的なやり方に変えていきます。そして方法の改善やIT活用につなげます。
そして残った業務について③ウツス…移管、集約、アウトソーシング化などを検討します。
これが改善・改革アプローチの基本、取り組む際の重要な順序です。

今回ご紹介した内容はWebアカデミーで取り上げています。詳細については以下のサイトでご覧いただけます。
http://web.tac-school.co.jp/cfo/course/cpd_043.html

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