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JEMCO通信

2014-11-06 「知っているはず!やっているはず!」の落とし穴

「知っているはず!やっているはず!」の落とし穴| 第二回 管理間接部門の人の習性

文責:ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 櫻内 康章

 

「時代は変わっているのに、仕事のやり方は変わっていない。より“価値ある業務”に転換しなければ…。まだ改善余地があるのではないか…」
企業では直接部門における改善、改革に比べ、間接部門・業務の改善、改革はまだ不十分という認識から、これらに対する改善、改革の経営ニーズは強いものがあります。
管理・間接業務における改革の進みにくさには理由、要因があります。それらを踏まえた上での改革アプローチ方法を適用すべきですが、そもそも管理・間接部門の業務の実態を認識しておくことが大切です。
そこで今回は、当社がこれまでに数多く行った業務改善・改革コンサルティングから、特に管理・間接業務で多く見られる「仕事をする人の習性」についてご紹介します。
大きく7つ挙げられます。今回は、このうち最初の3つについて説いていきたいと思います。

→①上司の指示には「GO」があるが、「STOP」がない


→②無意識に仕事を「正当化」している


→③その仕事の「コスト」を知らない


  ④「目的と手段」を混同してしまう
  ⑤「形式」だけの仕事が横行している
  ⑥「自分本位」のやり方になっている
  ⑦「保身」のための仕事をしている
 

①上司の指示には「GO」があるが、「STOP」がない
元来、部下の仕事は上司が命令することによって発生し、行われていきます。すなわち、「こういう仕事をやりなさい」の一言が業務を作り出します。
例えば、上司から年に数回だけ要求される資料やデータについても、担当者はかなりの時間を費やして情報収集し、分類・集計して出番を待ちます。こうした用意周到さが仕事熱心として評価されたりすると、担当者はその資料が会社に役立つかどうかはお構い無しに資料作りに励むことになります。
上司の命令や指示に有効期限がなければ、部下はその業務をやめようとはしません。上司も「資料を作ってくれ」といったん命じたら最後、「今月からはもう作らなくてもよい」とは言いません。
「GO」があって「STOP」がないのです。このため、一度始まった報告書作りや資料作りは、利用の有無を問わず永遠に続けられることになってしまいます。

②無意識に仕事を「正当化」
最初は簡潔で最小限の範囲の事務も、時間の経過や企業規模の拡大に伴い様々な要因で複雑多岐になり、肥大化し贅肉がついてしまいます。
例えば、“○○報告”といった書類が、当初は直属の上司だけに提出されていたものが、別の上司や他部門から「計画立案の参考にしたい」「知っておきたい」といった動機で要求され、やがては「もっと見やすくしてくれ」「グラフ化してほしい」など、段々とエスカレートしていきます。さらには必要に応じて要求されていたものがいつのまにか習慣化され、制度化され、ルーチンワークとして定着化してしまいます。このように、単純な動機、一方的要求のみにより事務量が増大してしまうのは、目的や価値に対する認識不足や、「必要だから」「意味があるから」と無意識にその必要性を正当化してしまうところに、問題があるといえます。「ムダかな?」と気がついても、その業務の仕方を変更するとか、やめてしまうにはためらいがあって思い切れないとか、「必要だろう…」が末端では業務が5倍にも10倍にも膨らむ可能性があることを知るべきです。

③その仕事の「コスト」を知らない
「この書類を作成する費用はいくらですか」「このオーダーを処理するのにいくら費用が発生しますか」「毎月の○○会議はいくら費用がかかっていますか」と聞かれてきちんと答えられる人は少ないでしょう。
特に人については、毎月の給与、賞与、その他諸々の付帯人件費を就業時間で割った場合、その人の1時間当り、1分当りの費用はある程度把握はできます。事務処理をするコスト、会議を行っているコストなど、これらのコスト意識をもって業務を行っていれば改善は進みますが、多くの場合こうしたコストには全く留意しないで業務が行われています。コストは完全に潜在化されているところに大きな問題があるわけです。従って、例えば何時間も費やして平気で会議が行われることにもなるのです。

管理・間接業務の改善、改革に取り組むには、こうした「仕事をする人の習性」を認識することが重要です。次回は、残り4つの”管理・間接業務で多く見られる「仕事をする人の習性」”について説いていきます。
今回ご紹介した内容はWebアカデミーで取り上げています。詳細については以下のサイトでご覧いただけます。
http://web.tac-school.co.jp/cfo/course/cpd_043.html

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