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JEMCO通信

2026-05-19 生産の基本論 61回~

生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第87回 一気生産-2】

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊

皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第87回 一気生産-2」についてです。

工程の途中で仕掛品が停滞している原因の一つ「同時平行生産」

前回のコラムでは、納期遅れを回避するために、途中まで作りかけた半製品を倉庫にストックさせることで多くのロスを発生させていた工場についてお話をいたしました。
そこまでいかなくとも、工程の途中でたくさんの仕掛品が停滞している工場は、よく見かけます。そしてその最大の原因は、生産管理の弱さから来る同時平行生産です。ロット流しの工場で、この仕掛り在庫が多く発生しています。1個流しの工場では発生しません。

同時平行生産は、ラインに複数オーダーが流れていること

同時平行生産は、ラインの中にいくつもの異なるオーダーが並列的に流れていることです。同時とはいっても、1つの設備では1アイテムしか加工できないので、いくつものオーダーが加工待ちで停滞してしまいます。
したがって、停滞を見越して生産計画も1つの工程で3日とか1週間とか余裕を見ることになり、当然生産のリードタイムは長引きます。
正味の生産リードタイムは短いのに、停滞がその何倍もあることは珍しくありません。加工しては停滞、また加工しては停滞。この繰り返しが同じ工程の中でも行われています。工程間でも停滞しているので、トータルのリードタイムはかなり長くなります。

この状況を作り出す「着手の早すぎ」

この状況を作り出す元凶は、着手の早すぎです。
一気に生産すれば数時間・数日であるのに、それを何週間もかけている。納期間際の負荷の高まりを恐れて、早め早めに加工しようとする。これらは、こと生産に関しては早めの行動はロスを生み出す原因となってしまいます。
部品も揃っていないのに組立に着手するのは論外。とにかく早く着手して途中で止めておくことが常識になってしまって、一気生産など考えもよらない工場が存在します。

効率的なのはどうすることか確認を

考え方や管理の仕方を変えていかないと、この一気生産は実現できません。部品がなくて途中で止まっているのと、部品が揃ってから一気に作るのとどっちが効率的か一度実験して確認していただきたいものです。

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