【役割とは?】企業における専門職と管理職
文責:ジェムコ日本経営
企業における専門職と管理職は、どちらも組織にとって重要な役割を担います。しかし、その役割、求められるスキルなどには違いがあります。
目次
専門職とはどんな職種か
専門職とは、特定の分野において高度な知識やスキル、経験があり、その専門性を持って企業に貢献する職種です。専門職は「スペシャリスト」とも言われます。
専門職の役割と特徴
専門職は、自身の専門領域(例えば、研究開発、システム設計、特定の技術指導など)において、高い技術力や知識を持って業務を遂行します。深い専門知識と実践的な技術や経験があり、その分野のエキスパートとして、専門性を発揮します。
部下のマネジメントや組織全体の運営に直接関わるというよりも、自身の専門業務における成果を出すことに重きが置かれる傾向にあります。
専門職が求められるスキルや果たすべき役割
専門職は特定の分野に特化し、その分野で深い知識とスキルを追求することで、企業に貢献する職種です。例えば、エンジニアであればシステム開発技術などがこれに該当します。
専門職であれば、徹底して自ら追究する姿勢や、時代の変化などに対応するために、常に最新の知識を学び、スキルをアップデートし続ける意欲と能力が必要ではないでしょうか。また知識だけでなく、それを実践的に活用できるかも重要となってきます。
そして、専門的な内容をわかりやすく説明する能力、相手の意見を傾聴し理解する能力、交渉力などが求められます。プロジェクト単位で業務を進める専門職ではプロジェクト全体を円滑に進める能力も必要となるでしょう。
管理職とはどんな職種か
管理職は、組織内でチームや部署を率い、目標達成に向けてメンバーを育成する責任を持つなど、組織全体のパフォーマンスを最大化することが求められる職種です。
管理職の役割と特徴
最大の成果を生み出すために、会社全体の目標に基づき、自身のチームや部署の具体的な目標を明確化します。人や情報といった経営資源を効率的に配分し、目標達成のための計画を策定、実行を指揮。進捗管理や軌道修正、メンバーの成長を支援することを行うことも重要な役割です。
管理職が求められるスキルや果たすべき役割
管理職には、組織の目標達成に向けてチームを牽引し、メンバーの成長を支援するためのさまざまなスキルと役割が求められるでしょう。適切に課題や組織としてやるべきことを認識し、各人の能力を引き出して(人材育成やモチベーション管理など)、課題解決に向けて推進する力、リーダーシップスキルやコミュニケーション能力、交渉力なども必要になってきます。そして、これらのスキルをバランスよく身につけ、状況に応じて適切に使うことが求められます。
今後の企業における役割分担の重要性
役割分担は、企業に生産性や業務の質の向上や、意思決定の迅速化、モチベーション向上と成長促進などのメリットがあると考えられます。役割分担が重要になる背景としては、下記のようなことが挙げられるでしょう。
●業務の高度化・専門化
●変化の速いビジネス環境
●働き方の多様化
●人材の流動化
今後の企業においては、例えば、管理職が組織の方向性を示し、メンバーを育成・支援に注力し、専門職がその専門性を活かし質の高い業務遂行と課題解決を担う、というような役割分担が重要になるでしょう。そして、分担をいかに効果的に実現できるかが、企業の競争力を左右するかもしれません。