暫定対策
「暫定対策」とは、適切な対策が講じられるまでの間、品質や安全を確保しながら生産を維持するために、暫定的な対策をとること。
不良が発生した場合、根本原因を追究し、被害の拡大を防ぐために速やかな対応を求められます。しかし実施までには時間を要することもありますから、この間の対策をいいます。
暫定対策の目的としては、下記のようなことが考えられます。
・暫定対策を講じることで、適切な対策を見つけるための時間稼ぎができる
・早急な対応が必要な場合に、一時的な対策を講じることで、事態の悪化を防ぐようにする
暫定対策は応急処置であり、運用にはポイントがあります。
①即時処理との区別をする
「即時処理」とは、見つかった不具合現品をどうするか、あるいは同じロット、同じ日・同じ作業者の作業分などをどうするかということです。
暫定対策は不具合の発生や流出を防ぐために現品もしくはプロセスを改善することであり、即時処理とは区別の必要があります。
②品質の確保は確実に
暫定対策であっても、品質の確保は重要です。問題の拡大や、市場への流出は確実に防ぐ必要があるからです。暫定対策をある程度の期間運用するのならば、現場作業への確実な落とし込みも併せて行う必要もあります