生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第84回 リアルタイム管理】
文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊
皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第84回 リアルタイム管理」についてです。
「後追いの管理」になっている工場は多い
品質、進捗、工程、外注、コストなど、それぞれの管理の方法をいろいろな工場で調査してみると、意外に「後追いの管理」となっているところが多いことに驚かされます。
後追いの管理とは、管理データの収集後結果がでるのに時間がかかかることで、結果をもとに分析し対策を打とうにもすでに時遅く、反省して次に生かすということしかできなくなっている状態の管理をいいます。
すぐに分析して対策する「リアルタイム管理」が重要に
反省はいくらしても、結果は変わりません。管理内容によっては後追いでも十分なこともありますが、ほとんどの管理項目では、今起きている問題をいかに適切に把握するかが問題の早期解決につながります。後から結果をいくら分析しても今後には活かせるかもしれませんが、今の問題を解決することにはなりません。
そういう意味で、私は支援先の企業に対して、データの収集と同時にそれが見えるように、すぐ分析して対策が打てるようにアドバイスしています。それがリアルタイム管理です。
管理のスパンを短く
例えば品質。一か月分の不良項目のデータを収集、集計、分類して原因を掴み対策を打つ。これでは遅すぎます。データを集める一ヶ月の間にも不良は発生します。管理のスパンをもっと短くしなければなりません。せめて一週間のデータからアクションを起こさなければなりません。先週の品質結果はどうだったか、原因と対策はどうするか、それを今週実施します。そしてその結果を来週確認して、評価し、引き続き対策を進めるか新たな対策を検討するかを決定します。
日々のスパンにまで進化させてリアルタイム管理する
生産性の管理でも同じことが言えます。
先週の生産量はどうであったか。投入工数と比較して生産性に変化はあったか。もし落ち込んでいたのならどういう理由があったのか。それを防止する方策はなにか…。ということを毎週繰り返します。そうすることでなかなか良くならなかった指標が変化し、良くなってくるのです。
さらにこれを日々のスパンにまで進化させると、本当の意味のリアルタイム管理となります。そこまではなかなかいかないとしても、せめて週単位での管理スパンを実施してみてはいかがでしょうか。それでも今までより早く対策を打つことができ、効果が現れてきます。




