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JEMCO通信

2026-06-29 生産の基本論 61回~

生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第93回 リードタイム短縮-3】

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊

皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第93回 リードタイム短縮-3」についてです。

リードタイムを短縮するには「停滞時間の短縮」が重要

比較的大きな製品の生産において、リードタイムを短縮するには「停滞時間の短縮」が重要です。大きな製品ほど動かすのに時間がかかります。したがって、加工途中でしばらく停滞するときは、加工されている場所を占領してしまいます。
だいたいそのような製品は1品ものが多いので、他のオーダーに流用したり、在庫として完成させて保管しておくことができません。
停滞の理由は様々ですが、部品や外注加工の遅れ、仕様の変更や確認、客先の立会いや承認待ちといった原因でストップしていることが多いのです。

停滞する原因となるのは、「早すぎる加工着手」

時間的な停滞を解消するには、すべての条件が揃ってからの一気生産が最も有効です。だいたいにおいて停滞する原因となるのは、「早すぎる加工着手」なのです。部品が揃っていなくても納期遅れを心配するあまりできるところまで加工を先行させたいという心理が働くのです。
結果としてできるところまで加工して、あとは部品が揃ったり仕様が固まるまで待っている・・・。それではモノが大きいだけに、スペースのロスが甚大になってしまいます。

先行加工や早期着手がリードタイムを長くすることに気付いてない?

人の問題もあるかもしれません。手が空くのを恐れて、できる仕事をやってしまう。設備にも言えることです。設備稼働を上げたい、フルで動かしたいという気持ちから手を手けられる部分を先行させてしまう。
このような先行加工や早期着手がリードタイムを長くしていることに気が付いていない工場も多いのです。

先行加工するときは、製品を動かせるような工夫を

どうしても先行加工しなければならない場合には、製品を動かせるような工夫をしてください。台車を製作してそれに製品を載せると、加工するときにそれを容易に移動させることができます。天井クレーンは動きが遅いのでできるだけ使用しないで、台車化できれば人力で動かすこともできます。もちろんそれも不可能なほどの重量物であれば話は別ではあります。

ある工場での話

以前支援した、ある工場での話です。加工していない停滞期間は、モノは大きいですが、重量はそれほどでもないので、台車に載せて工場の隅にしまって置くようにしました。以前は天井クレーンを使用していましたが動きが遅くロスが大きいので、加工セクションまでは台車で移動させることにしました。これによって移動時間の短縮がはかれ、リードタイムも大幅に短縮しました。モノが大きいから一箇所に停滞しているのが当たり前、という概念を打破してください。

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