生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第96回 納品管理―2】
文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊
皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第96回 納品管理―2」についてです。
納入遅れの原因が、「発注遅れ」になってないか
納入遅れの原因が、「発注遅れ」である場合も少なくありません。その場合には、責任は当方にあります。いつ材料・部品が必要なのかの日程の確認が不十分であると、発注がぎりぎりや場合によっては間に合わないケースも出てきます。
発注の問題としてある「発注しっぱなし」
また、発注の問題として「発注しっぱなし」というのがあります。納期が厳しくなければ発注したあとのフォローをしないので、いつ納入されたかの確認を怠ることが考えられます。発注して実際には納入されないということはほとんど考えられませんが、納入が遅れたり、早すぎることは充分にあり得ます。
発注管理が不十分な工場の話
ある支援先の工場でのことです。発注管理が不十分で、納入日の指定もあまりしていませんでした。発注が遅れてぎりぎりになりそうなものについては追っかけて管理しますが、そうでなければほったらかし。発注は資材部門、納入と検収は倉庫部門と担当が別々なので、万が一納入されずに請求だけ来ても分からない状態でした。
それだけではありません。納入指定をしているケースで実際に納入された日時を調査すると、遅れよりも早すぎることが多いのが分かったのです。
また、何回か同じものを発注していると、サプライヤーのほうで勝手にオーダーをまとめてしまってまとめ納入をしていました。納期指定が曖昧なのをいいことに好き勝手に納入されていたのです。早く納入されたものは必要になるまで倉庫で眠っています。その間は在庫になります。陳腐化や破損・汚損の危険性があり、実際に箱が破れたというようなトラブルがありました。
発注量の査定をしていなかった工場の話
別の工場での話です。そこでは、発注量の査定をしていませんでした。したがって、要求されるままに発注しているので、ダブり発注があっても気が付きません。特に副資材は全く管理していない状態でした。
工場内の様々な副資材の在庫状況を調べてみると、ダブって発注したために使われていないものがたくさんありました。量の多すぎるものもあります。製造部門からの要求に対してどうしてこんなにたくさん必要なのかというチェックもありません。これでは在庫が増えるはずです。
発注部門から外部へ流出するお金はたくさんあります。ここをきちんと管理できていない企業はムダなお金の垂れ流しをしているということになります。栓を締めましょう。




