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JEMCO通信

2026-10-27 生産の基本論 61回~

生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第108回 脱技能化】

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊

皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第108回 脱技能化」についてです。

業務の属人化を防ぐには?2つの方法

ある業務において、専用の高いスキルを要求され、その獲得に多大な時間と経験を要するという状況を打破しない限り、業務の属人化を防ぐことはできません。
そのスキルを獲得した人には、その業務を行う資格が与えられるのと同時に、独占的な権益まで得てしまうこともあります。それを防ぐには、2つの方法があります。
1つ目は、そのスキルを獲得する方法を効率化し、もっと短い時間で習得できるようにすること。
2つ目は、スキルのレベルを下げて獲得しやすくすることです。

スキルを獲得する方法を効率化し、短い時間で習得できるようにするのは難しい

1つ目の、スキル獲得の効率化と短時間習得はそう簡単にできることではありません。スキルの中のコアスキルを明確にして、コアスキルの獲得方法の効率化を図るのですが、科学的な視点からやり方や判断基準を数値化するなりして明らかにしていかなくてはなりません。スポーツの世界で効率的に上達させるのに似ています。

デジタル化の技術を応用

2つ目のスキルのレベルを下げる方法は、昨今のデジタル化の技術を応用すればそれほどハードルは高くはありません。従来のスキルの中には、かなり五感による判断が含まれています。
たとえば、色の具合とか見た目などの視覚に頼る部分や、においなどの嗅覚に頼る部分などです。この五感についても、近年計測値化できるようになってきました。色は色測の技術が発達しています。このような判断対象を機器で計測したり、判断基準をコンピューター化することで、今まで感と経験で成り立っていたスキルをデジタル化できるようになってきています。

脱技能化とは?

これがすすんでくると作業者は自分の目で見て判断していたものを、計器を読んで数値によって判断することになります。これが「脱技能化」です。必要とする経験や知識を最小限にして、最終的には誰でもできるようにしていきます。
ものづくりのすべての工程を脱技能化することは不可能だと思いますが、高スキルを要求されるところを徐々になくしていくことも必要でしょう。

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