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JEMCO通信

2023-05-23 コンサルティング トピックス

見直し効果が期待できる?外航貨物保険とは

寄稿:共立インシュアランス・ブローカーズ株式会社

これまで、ジェムコ通信でこれまでも「保険の見直し」についてご紹介してきました。
今回はその中でも「外航貨物保険」を取り上げてみたいと思います。

外航貨物保険とは?

まず、外航貨物保険の概要を簡単にご紹介します。
①対象リスク・・・国際間の輸送時における事故、損傷、滅失など
②補償対象・・・輸送貨物
③特徴・・・火災保険などは通常1年契約であるが、当該保険はA地点からB地点までという「場所間の契約」。オープンポリシーは包括予定証券で契約期間は無期限となっているため、一度締結すると見直す機会が少ない。

外航貨物保険の見直しは、「見直し効果が期待できる」ともいわれています。その要因を2点取り上げてみたいと思います。

見直し効果が期待できる要因①保険に終期がない

通常「オープンポリシー方式」が採用されているので、一般の損害保険にあるような期限の概念がありません。
包括契約を締結し、この契約を前提に個別の取引を月次で通知するというスタイルです(売買基本契約書を締結し個別にオーダーを発注する様なスタイル)。合理的ではありますが、期限がないため意識しない限り一度締結すると契約を見直す機会がありません。
火災保険・賠償責任保険など他の保険契約の場合は、期限があるため、更改手続きやそれに伴う稟議手続きなどの保険見直しの機会はいくつかあります。一方、当該保険はその過程がないため、一回締結された契約はそのまま継続され、ルーチンワークとして毎月保険会社へ通知するのみとなります。そのため、契約当初の保険料率を見直すチャンスも無く、高止まりした保険料率が適用されたままになる事があります。

物流品質の向上に伴い、一般的には輸送中の事故の頻度も低減しています。貨物保険の保険料見直しを行った場合、現状より保険料が引き下がるケースもあります。
また火災保険・賠償責任保険などは一括して総務部で管理されているケースが多いのではないでしょうか。しかし、貨物保険は営業部または物流担当部署が手配しており、社内での保険に対する管理の所在がはっきりしていないというケースも多くあります。

見直し効果が期待できる要因②自社に判断基準を持つきっかけになる

輸送手続きをフォワーダーや物流会社などに依頼する際に、「貨物保険の手配も合わせて依頼している」という会社も多いのではないでしょうか?保険は難しく、フォワーダー・物流会社・商社任せになってしまいがちかもしれません。

しかし、お任せしっぱなしという状況で本当にいいのでしょうか。
保険の検討に当たっては、自分たち自身で“判断基準(物差し)”を持っておくとことも重要なことです。これは保険に限ったことではないかもしれません。様々なものを調達するときには、しっかり自分たちの“物差し”を持つようにした方がいいでしょう。

心当たりがあれば保険の見直しにトライしてみては?

今回は、保険の見直しの一つの方法として、外航貨物保険をとりあげてみました。

もし、心当たりがあることがあれば、一度、保険の見直しにトライされてみてもいいのではないでしょうか?その際には外部の保険アドバイザー(保険ブローカー)などに相談される方が、効果的な見直しにつながる可能性もあると思います。

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