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JEMCO通信

2022-12-07 コンサルティング トピックス

保険アドバイザー活用のススメ

寄稿:共立インシュアランス・ブローカーズ株式会社

企業の保険取引において、最近では外部の保険アドバイザーを活用されるケースも多くなってきているようです。今回は保険アドバイザーの活用についてお話いたします。

保険取引の特殊性

下記の図は保険と一般の商品売買の違いを示したものです。
一般の商品は、その売買で取引は終わります(左側参照)。しかし、保険の売買は保険取引の開始にすぎません。保険の効果は保険金支払いの時に現れます(右側参照)。その際に、保険会社と保険契約者の間には「保険情報の理解」において圧倒的な差があります。それを「情報の非対称性」といいます。保険会社は非常に難解な保険約款をベースに保険金支払いの内容を確定させるので、保険約款の微妙なニュアンスがわからない保険契約者は「保険会社の言いなりにならざるをえない」ということが起こりがちです。

保険アドバイザー(保険仲立人)の活用の必要性は?

一般的にどんな企業でも、顧問弁護士、顧問税理士・会計士を自社内もしくは外部の顧問として契約しています。
では保険に関しては、そのような存在は必要ないのでしょうか?

保険購買時には、「自社にあった保険カバーの範囲」「適正な保険料の交渉」「保険金受取時の適正な保険金受領に向けた保険会社との交渉」が発生します。先ほどもお話しした、保険会社との間に起こりうる“情報の非対称性”の観点からも、顧客のサイドにたった専門家「保険アドバイザー(保険仲立人)」が必要であるといえるのではないでしょうか。

保険アドバイザーと保険代理店との違いとは?

保険アドバイザーと保険代理店との違いは、下記のようなことが挙げられます。
●保険代理店・・・・・・保険会社からの委託を受け、その保険会社の代理人として保険販売を行う
●保険アドバイザー・・・一般的に知られているのが保険仲立人であり、保険仲立人は、保険代理店と異なり顧客(保険契約者等)から委託を受けた場合、国境、種目、保険会社に関わらずボーダレスで、その顧客のために誠実に保険に関する相談や保険契約の締結の媒介を行うことができる
 
つまり、保険会社の代理人が保険代理店、顧客(保険契約者)の代理人が保険仲立人といえるのではないでしょうか?

日本では、企業は保険代理店経由で保険会社から保険を購入するのが一般的ですが、海外では顧客保護の観点からも保険アドバイザーが仲介するケースが一般的です。

保険アドバイザーの役割とは?

では、保険アドバイザーには具体的にはどのような役割があるのでしょうか。それは、大きくわけて2つあります。
①保険の媒介(保険契約の手続きを顧客から委託を受けて実施する)
 □保険購入時に顧客企業にあった保険のカバーと適切なコスト(これが最初の入り口です)で実施
 □保険金受取時にも顧客が不利にならないように顧客の代理として、
  保険会社と対等な立場で保険金受領交渉
②保険内容のコンサルティング
 □顧客から委託されて、既存の保険内容を見直し、
  保険に関して一元体制の構築し保険の最適化の実現
 □最適化を実現することで、保険プログラムの見える化を実現
 □保険料の適正化と事務の効率化の実現

保険アドバイザーの必要性の有無を見極めるには?

これまでのところを確認いただき、「保険アドバイザーの重要性はわかったが、自社にとって必要かどうかわからない」という方もいらっしゃると思います。下記の4つの項目で1つでも「NO」がある場合は、保険アドバイザーの活用についてご検討されてみてもいいかもしれません。

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【下記の4つの項目で1つでも「NO」がありませんか?】
その1:リスクマネジメント体制について
 社内に保険について統括されている部署がありますか? 
 海外拠点がある企業の場合、海外の保険について本社で把握していますか?
その2:保険設計について
 保険手配するときに自社が主導となっておこなっていますか?保険会社に丸投げしていませんか?
 複数の保険会社で、相見積もりを取っていますか?
その3:事故対応について
 保険事故が起こった時の対応は、自社主導で行われていますか?保険会社一任にしていませんか?
その4:保険会社について
 保険金の受取時に(保険会社との間では利益相反の関係になりますが)、
 顧客の立場も理解した対応をしてもらっていますか?
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