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JEMCO通信

2026-09-07 生産の基本論 61回~

生産の基本論~ものづくりの達人になるためにおさえるべきツボ~【第102回 ラインの段取り改善】

文責:ジェムコ日本経営 コンサルタント 原 正俊

皆さんは、「IE」という言葉をご存じでしょうか?IEは、Industrial Engineering の略称で「生産工学」などと呼ばれ、「生産性向上」と「原価低減」を行うものです。ジェムコでは、「IE」の考え方に関する情報をコラムでお届けしております。
今回は、「第102回 ラインの段取り改善」についてです。

ラインの段取りは時間がかかる

単体の機械の段取りは、その設備だけを止めて行うので、それほど大掛かりにはなりません。しかし生産ラインとして複数の機械やそれを繋ぐコンベアなどを組み替えるような段取りではかなりの時間がかかります。特に機械の入れ替えや位置決め、コンセントの繋ぎ変え、原材料や資材の準備などは設備稼働を止めて多くの作業者が行うことがよくあります。

ライン全体を止めてしまう段取り

上記のようなライン段取りでは、すべての機械がセットアップされ、試運転を経て本生産に取り掛かるまでに数十分、時には1時間以上かかることもありえます。製品は上流から下流に流れるので、もし上流にある機械のセットアップに時間がかかると、準備ができた下流の作業者は待ち状態になってしまいます。すべての準備が整うまでライン全体が止まっている状態です。

下流工程の手待ち

ある工場ではまさにそのような状態が発生していました。そこでは上流で製品の加工と個包装、下流で大袋詰めと検品・シール・段ボール詰めが行われていました。
段取状況を観察していると、下流工程の方が早く準備が終わって作業者は製品が流れているのを待っています。4名程度が10分以上手待ち状態でした。さらには段取りに入る直前は、下流工程のすべての作業が終わるまで上流工程の作業者は清掃やあまり価値の高くない作業をしていました。

ラインの段取りの分割化

そこで作業者を手待ち状態にしないために、段取り分割化を提案しました。
上流と下流のあいだにバッファを設けてある程度の製品を溜めることができるようにします。上流が終了したら、上流だけ段取りをすぐに開始します。その間下流はバッファの製品を処理します。下流の作業が終了して段取りをしている間に上流は生産を開始してバッファを溜めます。下流が準備できたらバッファの処理を始めます。
こうすることでライン全体が止まる時間をできるだけ短くして効率を高めることが可能になります。
この方法は1例ですが、長いラインを全部止めて段取りすることの非効率さを解消する方法は生産性を高めるうえで非常に重要な改善ポイントであると言えます。

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